ファスティングにおける回復食の役割

ファスティング期は、固形物を口にせず過ごすため、空腹感との戦いです。空腹を我慢し、ファスティング期さえ乗り越えれば、結果は付いてくると思っている方もいるでしょう。
しかし、実際はファスティング期だけ意識しても、失敗してしまうことがあります。ファスティングは、準備期、ファスティング期、回復期の構造になっており、回復期の役割はとても大きいといわれています。まずは、回復食を意識して摂ることのメリットを確認していきましょう。
胃腸や内臓に負担がかかるのを防ぐ
ファスティングでの回復食は、成功するか失敗するかを左右する大切な食事です。ファスティングの間は、胃腸や内臓を休ませ、体に負担がかかるのを防ぐ役割があります。
回復期では、今までからっぽだった胃に食べ物を送るため、普段どおりの食事では胃腸や内臓に負担がかかってしまいます。いきなり食事を元に戻してしまうと、体調を崩す原因にもなりかねません。ファスティングの回復食は、体を徐々に慣らす訓練期間だと理解しましょう。
リバウンドするのを防ぐ
ファスティング中の回復食は、リバウンドを防ぐ役割もあります。ファスティングは、意図的に食事を減らし、食べない期間を設ける方法です。食べることで体に栄養が行き渡り、体を動かすエネルギーになりますが、食べないことで体が省エネモードになります。
ファスティングの間は体の栄養は枯渇している状態です。ファスティング期から回復期に入るときは、とくに注意が必要です。お腹が空いているときのご飯が、いつもより美味しく感じるのと同じように、ファスティングの回復食を開始すると、食事が美味しく思えます。
しかし、食欲に任せて食べてしまうのはおすすめしません。ファスティング後は、いつもより吸収が良くなっているため、普段どおりの食事に戻すとリバウンドをしてしまいます。回復食で栄養の吸収をコントロールし、リバウンドを防ぐことが大切です。


ファスティングでおすすめの回復食は?

ファスティングの回復食は、「胃腸や内臓を休ませて負担を軽減する」「リバウンド予防」の役割がありますが、どのような回復食を摂ったら良いのか気になりませんか。
ファスティング回復食のメニューには、適したものと適さないものがあります。適さないものを摂ってしまうと、太りやすくなることも考えられます。ファスティングの良さを実感するために、回復食に合った食材を摂り入れましょう。
消化の良いもの
ファスティング回復食の一日目は、消化の良いものから食べ始めましょう。消化に良いからといって、空腹を満たすためにたくさん食べてはいけません。胃への負担を考えて、少しずつ元の食事に戻してください。
ファスティングの次の日は、重湯や具なしの味噌汁を食べましょう。重湯は、赤ちゃんでも食べられる胃に負担の少ない食事です。
【重湯の作り方とポイント】
重湯の具体的な作り方は以下の通りです。
生米1と水10の割合で鍋に入れ、火にかけます。沸騰後、弱火にしてしゃもじで混ぜて、30分煮込みます。ご飯粒が入らないように上澄みを取るかガーゼで濾してください。
火が強すぎたり、水が少なすぎたりすると重湯が焦げてしまいます。水加減は様子を見ながら調整しましょう。時間が経つと、お米が重湯の水分を吸収してしまうため、冷えないうちに重湯を取り分けてください。
味噌汁は消化を考え、具なしのものを用意しましょう。味噌汁は体を温めるので、ファスティングの回復食に適しています。そして、徐々におかゆや柔らかく煮た野菜などの固形物の割合も増やしていきましょう。スムーズに元の食事へ戻すために、蒸し野菜や湯豆腐もおすすめです。
ファスティングを始める前に、あらかじめ作り置きしたり、レトルトを活用したりすると回復食を楽に乗り切れるでしょう。回復食の期間は、水分を十分に摂りつつ、よく噛んで食べるのがポイントです。
消化の悪いものはNG
ファスティングの回復食には適さない食材もあります。消化の悪いものは、想像以上に体への負担が大きいため、安易に考えてはいけません。回復食におすすめしている野菜も、ごぼうやれんこんなどの食物繊維が多いものは、回復食の初期には避けてください。
また、動物性たんぱく質や動物性脂肪の多いものは、消化に時間がかかり、胃が一生懸命消化しようとするため、エネルギーを無駄遣いしてしまいます。胃への負担も考えて、大切なエネルギーはファスティングを成功させるために使ってくださいね。
食品添加物にも注意が必要です。食品添加物には、化学調味料や合成着色料、人工甘味料などがありますが、これらは本来、体には必要のないものです。体内への蓄積も考えられ、人体へ影響も懸念されています。天然由来の食品やなるべく加工されていない食品を選びましょう。
刺激物もNG
ファスティングの回復食に、辛いものなどの刺激物もおすすめしません。ファスティング直後は、味覚が研ぎ澄まされ、敏感に反応しやすいものです。今までと同じ味付けをしていても、塩分を強く感じることがあります。
胃への負担を抑えるために、刺激物や塩分の摂取は控えてください。ファスティングの回復食では、自分へのご褒美としてコーヒーを飲みたくなるかもしれません。しかし、ファスティング期間中は、なるべく控えて、体に優しい食事を選択しましょう。


回復食を摂るときの注意点

ファスティングの回復食には注意点もあります。回復食のメニューだけではなく、期間や運動にも気を配りましょう。ファスティングを効率良く進めるために、多方面からのアプローチが必要です。
リバウンドを防ぐコツ
ファスティングでは、リバウンドに気をつけなければなりません。回復期の食事をしっかり整えないとリバウンドしやすくなります。飢餓状態から栄養を摂り始めるので、体が栄養を吸収しやすい状態です。脂肪の蓄積を防ぐためにも、ゆっくりと食べる量や種類を増やしてください。
回復食の期間は、ファスティングの期間と同じ日数続けましょう。たとえば、ファスティング期を3日設けたら、回復食も3日にします。準備期も3日間とし、ファスティングを9日間かけて実施するようなイメージです。
そうすることで、胃への負担も減りますが、スケジュール上、時間がないときは最低でも半分の期間は確保しましょう。3日間が難しければ、1.5日はしっかりと回復期間にあててください。
また、ファスティング直後は、栄養を吸収しやすい状態です。食べ過ぎ防止のため、会食の予定はいれず、胃に優しい食生活を心がけましょう。さらに、並行して筋力をつけることも大切です。ファスティング中は筋力が落ちるため、適度な運動により代謝を上げられるよう意識します。
ダイエットにはならない?
ダイエットのイメージが強いファスティングですが、ファスティングの主目的はあくまでもデトックスや細胞の修復です。
準備期、ファスティング期、回復期を通して、体をリセットするため、思うように体重が落ちず落胆される方もいるかもしれません。
しかし、体に負担をかけずに理想の体型を目指すなら、無理せずゆっくりと体重を落とすことが大切です。ダイエットならエステもおすすめです。ファスティングや回復食などの相談もできるので、エステとファスティングを掛け合わせて、あなたの理想の未来を構築していきましょう。


まとめ
ファスティングは、回復食以外に実施日数や筋力を補うことも大切です。ファスティングは食事が関わる分、食べたい誘惑に負けそうになったり、継続したりする上で不安なこともでてくるかもしれません。
エステでは、ファスティングの相談もできるので、ひとりでファスティングするのが心配な方は、プロの力を頼ってみるのも良いでしょう。あなたに合った方法で試してみてくださいね。