食事制限ダイエットでリバウンドしてしまうふたつの理由

食事制限ダイエットでリバウンドしてしまう場合には、おもにふたつの理由があります。
まずは食事制限ダイエットがなぜリバウンドしやすいのかを理解し、リバウンドしにくくするための対策方法を取り入れましょう。
体の恒常性が働くから
体は状態を一定に保とうとする働きがあり、それを恒常性(ホメオスタシス)といいます。
過度な食事制限を行うとこの恒常性が働き、体が飢餓状態になっていると認識した状態になるのもリバウンドする原因のひとつです。
そのため、恒常性が働くことによって「飢餓状態に備えなければ」と少ない食事から脂肪を蓄積しようとするようになるため注意しなければなりません。
食事制限によってダイエットを行うと体が飢餓状態になったままの状態が続き、食事量を戻したとたんに体に脂肪を蓄積してしまいます。
エネルギーや脂肪を蓄えて消費量を減らすような状況になるなど、かえって食事制限前よりも太りやすい体になることも少なくありません。
恒常性の働きがリバウンドを引き起こす原因になるので、ダイエットを成功させるには飢餓状態にならないような食事のコントロールが必要になります。
筋肉量が減少するから
食事を摂らないまま生活していると、体はエネルギーの代用として筋肉を分解しはじめます。
筋肉が付くほど代謝が良くなるのと反対に、筋肉が落ちて代謝が悪くなる原因になるので注意が必要です。
代謝が落ちると同じ食事量であっても消費できずに体に蓄積するようになり、リバウンドしやすくなります。


リバウンドしない食事制限ダイエットのポイント

リバウンドしないように食事制限ダイエットをするには、どのようなポイントを押さえておけば良いのでしょうか。
ここからは、食事をうまくコントロールしながらリバウンドしない体を作るためのダイエット方法について紹介します。
食事制限だけに頼らない
食事制限をしながらダイエットをするとき、食事制限だけに頼ったダイエットをしないことが重要です。
食事制限だけでダイエットしようとすると体に必要な栄養素が摂取できず、筋肉が落ちる原因になります。
代謝が落ちたり健康を損ねたりするリスクがあるため、体重が落ちた後の健康維持ができなくなる場合もあるでしょう。
大切なのは食事をうまくコントロールしながら、運動を取り入れることです。
筋トレやウォーキング、ジョギングなどを組み合わせて筋肉をしっかり付けて代謝をあげ、脂肪を燃焼させやすい体作りを行いましょう。
栄養バランスに気を付ける
栄養バランスに注意し、必要な栄養素をしっかりと摂取することも大切です。無理な食事制限は絶対にしないように「食べながら消費する」ことを意識してください。
「〇〇だけ食べない」「〇〇しか食べない」というダイエットの仕方をすると、栄養が偏るため健康にも悪影響を及ぼします。
とくにダイエットをする際に重要になる栄養素は、たんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維の4つです。
炭水化物や糖質類は完全に抜いてしまうのではなく量を減らすように意識しましょう。エネルギーとして体に必要な分はきちんと摂取することが肝心です。
水をしっかり飲む
水をしっかり飲むなど、老廃物を体外に排出できるように水分摂取も見直す必要があります。水分を適切に摂取できていれば、便秘が改善されるのでデトックスにも良いでしょう。
1日に必要な水分量は、スポーツを行っているかなどの活動量によって左右されるので、意識して摂取するようにしてください。
目安は、女性で1.5~2L程度で、運動中などはさらに500ml~1L程度は追加できるとベターです。
飲料水は冷えたものを飲むと内臓が冷えてしまい、消化不良や冷え、血行不良などの原因になるため、常温のものを飲むことをおすすめします。
減量は1ヶ月に体重の4%までにする
早くダイエットの結果を出したいからといって、食事を抜いて急激に体重を落とすと恒常性が働いてしまう可能性があります。
上述のとおり、体が飢餓状態だと認識して脂肪を溜め込もうとしてしまうので、リバウンドを防ぐダイエットには適していません。
ダイエットで減量する際は1ヶ月あたり体重の4%程度を目安にして、それ以上急激に落としすぎないように時間をかけて行いましょう。


リバウンドを予防するために日ごろからできること

リバウンドを予防するためには、食事制限意外にもいくつかのポイントを押さえておくと良いです。
ダイエットの効率を上げることにもつながるので、ここで紹介しているポイントを参考にして取り入れてみてはいかがでしょうか。
自分の体重を把握しておく
毎日体重計に乗って、自分の体重を把握しておくこともリバウンドしない体作りを意識するポイントになります。
体重を把握できていなければ、どの程度増加、減少したかがわからないので、数字で明確に自分の体重を確認しておくことが大切です。
〇〇kgを越えたら少し運動を増やす、などの目安を作っておくことで、ダイエット完了後も体重維持を続けることが可能になります。
見た目で判断しようとすると、体型でリバウンドに気付いたときには10kg近く増量していた、ということにもなりかねません。
10kg単位で落とすことになると、また最初からダイエットをスタートしなければならなくなるので、早めに体重の変化に気付けるようにしておきましょう。
エクササイズを取り入れる
エクササイズやストレッチなどを取り入れて、体を動かす習慣をつけることからはじめるのもおすすめです。
ジョギングや筋トレはきつい、しんどいと感じる場合でも、エクササイズであれば楽しんで取り組むことができます。
椅子に座ったままテレビを見ながらできるものや、スキマ時間・家事をしながらできるものなどもあるので取り入れてみてはいかがでしょうか。
好きな音楽などを流しながら行うのも、モチベーションを維持して継続しやすくなるのでおすすめです。
エクササイズやストレッチに慣れてきたら、軽い筋トレなどの負荷のある運動へ移行していけばより筋力アップを目指すことができます。
注意しなければならないのは、無理に体を動かしたことによる怪我です。
肉離れやぎっくり腰など思わぬ怪我をまねく恐れがあるので、ストレッチや準備体操を組み合わせてできる範囲からはじめるようにしてください。


まとめ
食事制限によるダイエットは、リバウンドしやすいうえに体調を崩しやすく、体に負担が大きいのであまりおすすめできる方法ではありません。
適切な食事のコントロールでバランス良く栄養素を摂取することや、筋肉を身に付けることを意識して代謝を上げてリバウンドしにくい体を目指しましょう。
継続的な運動やバランスの良い食事を意識してリバウンドしにくい体を目指していれば、健康維持にも役立つのではないでしょうか。