短期間で痩せるために知るべき4つのこと
「短期間で5キロ痩せたい!」といった目標をもつと、痩せる方法ばかりに目が行きがちになりますが、本格的なダイエットを始める前に知っておきたいことがあります。
それは、自分の体について知っておくことです。具体的には、自分の体の基礎代謝量、体脂肪率に加えて、どれだけ水分を取っているかという点について知っておくようにしましょう。
そうすることで、自分に合った効率的なダイエットをみつけることができます。
1.基礎代謝量
基礎代謝量とは、運動をしていない心身ともに安静な状態のときに消費されるエネルギー量のことです。基礎代謝量は人によって異なり、基礎代謝量が高ければ高いほど普段の生活の中で消費されるエネルギーが高いということになります。
自分の基礎代謝量について知っておくと、痩せるためには摂取カロリーをどれくらいに抑えるべきなのか知ることが可能です。
また、基礎代謝量は生命維持のために必要とされるカロリー量ともいえます。基礎代謝によって消費されるエネルギーよりも摂取カロリーを極端に減らすことは、健康のためによくありません。
健康的に痩せるためにも、基礎代謝量を知っておくことは大切です。
基礎代謝量は、身長と体重がわかれば、だいたいの目安を計算することができます。身長と体重を入力すれば計算してくれるネット上の簡易ツールがあるので、そのようなものを利用すると良いでしょう。
また、身長や年齢、性別を入力すれば体重だけでなく、基礎代謝量まで計算してくれる体重計もあるので、そうした体重計を利用するのもおすすめです。
2.体脂肪率
体重は平均値なのに体脂肪率が高いという人もいれば、体重自体は軽くなくても体脂肪率が低くて、筋肉質という人もいるでしょう。
なので、まずは自分の体脂肪率がどれくらいなのか知っておきましょう。
体脂肪率は、(体脂肪の重さ(kg)÷体重(kg))×100で求められます。
シンプルな計算方法ではありますが、体脂肪率を求めるために必要な、体脂肪の重さを知ることは容易ではありません。そのため、体脂肪率が測定できる体重計を使うのがおすすめです。
体重計で測定できる体脂肪率は正確ではありませんが、だいたいの目安を知ることができます。体脂肪率が高いようなら、適正値もしくは理想値にするのを目標にダイエットに励むことができるでしょう。
3.BMI
ボディマス指数とも呼ばれるBMIは、[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で算出される体格指数です。肥満度や低体重を判定する指標として世界的に用いられています。ダイエットのときだけでなく、自身の健康を維持するためにも日ごろから数値を把握していると良いでしょう。
肥満の判定基準は国によって違いがあり、日本では肥満問題の研究や啓発を行っている日本肥満学会によって基準が定められています。その基準によると、BMI18.5未満は低体重(やせ)、18.5以上25未満は普通体重、25以上は肥満とされています。
BMIが22のときが標準体重とされており、病気になりにくい健康的な状態といえるでしょう。
日本人が考える理想体重や体型からすると、BMI22だと少しふっくらしていると思う人もいるかもしれません。しかし、BMIは低ければ低いほど痩せにくく、BMI18.5以下にしたいとなると摂取カロリーをかなり絞る必要があります。
BMI22を維持すると同時に、ボディメイクをすることで理想の身体を手に入れるのが健康的に痩せるための近道となるでしょう。
4.1日の水分摂取量
水分摂取量が適切かどうかを知るために、普段の水分量がどれくらいなのかという点についても知っておきましょう。
一般的に大人1人が1日に摂取するのが望ましいとされている水分量は2リットルです。水だけでなく、お茶やコーヒーなどを加えてこれだけの水分を摂取できているか考えてみてください。
水分を摂取すると、代謝を上げる、血液の流れをスムーズにするといった作用があるといわれているので、十分に摂取するようにしましょう。ただし、とりすぎはむくみの原因になるので、注意してください。
短期間で痩せるダイエットの3つのポイント
短期間でのダイエットでは、無理をしすぎて体に不調が現れる場合もあります。また、無理をしすぎるとリバウンドをしてしまう可能性もあるので、健康的に痩せることを意識しましょう。
短期間ダイエットで健康的に痩せるコツは、次の3つを意識することです。
・2週間を目安にする
・具体的な目標を立てる
・カロリー計算をする
以下でそれぞれ詳しくご紹介します。
1.2週間を目安にする
短期ダイエットは2週間を目安に食事や運動、生活習慣を見直して健康的に痩せることを目指しましょう。2週間で徐々に慣らし、体重を落とすことを体に覚えさせていくのがポイントです。
無理な食事制限やハードな運動を数日間行う短期ダイエットでは、体重が減ったとしても一時的にすぎず、無駄な脂肪が落ちているとは限りません。
また、急激に体重を落とすことでリバウンドしやすくなってしまうので、短期間ダイエットは数日を目安にするのではなく、2週間を区切りとして実施するようにしましょう。
2.具体的な目標を立てる
短期間ダイエットでは、「2週間でマイナス1Kg」「1ヶ月でウエスト周りマイナス2cm」など、明確な目標を立てることも重要です。目標が定まることで意識が高まり、短期間ダイエットが成功しやすくなります。
ただし、「1ヶ月で10kg痩せる」というように無理な目標を立てるのはNGです。無理な目標設定は体を壊す原因にもなり、モチベーションの低下につながるおそれもあるため注意しましょう。
短期間ダイエットだとしてもモチベーションを維持し続けるのは難しいので、同じ目標をもつ仲間と励まし合うのもおすすめです。
3.カロリー計算をする
人の体は、摂取カロリーよりも消費カロリーが多ければおのずと痩せていきます。短期間ダイエットを成功させるためにも、1日の自分の総カロリー数を計算し、消費カロリー>摂取カロリーになるように意識しましょう。
食事制限については後述しますが、摂取カロリーは食事内容を見直すことで抑えることができます。
短期間で痩せるダイエットの注意点
短期ダイエットを叶え、理想の体重をキープするためには「リバウンド」と「食事制限」に気を付けなくてはいけません。
リバウンドに気をつける
短期間ダイエットで体重が減った後は、リバウンドしやすい状態です。なぜなら、摂取カロリーが減ったことにより、体が飢餓状態になって脂肪を蓄えやすくなっているからです。
短期間で理想の体重になり、のちに暴飲暴食をしてしまうとすぐにリバウンドしてしまうので注意しましょう。
リバウンドのリスクを避けるためには、徐々に摂取カロリーを戻していくことがコツです。
また、急激に体重を落とすのも体が飢餓状態になりやすくなるので、短期間ダイエットでも無理のない範囲で体重を落とすようにしましょう。
極端な食事制限を避ける
短期間ダイエットを叶えようと厳しい食事制限をしようとする方もいますが、これは逆効果です。極端な食事制限によって痩せるために必要な栄養素まで不足しやすくなるので、ダイエットの効率を上げるためにも食べないダイエットはしないように心がけましょう。
短期間ダイエットで食事制限をするなら、太りやすいメニューを控えながら栄養バランスのとれた食事を意識することが大切です。
からあげやポテトチップス、ケーキなど脂質や糖質の多い食べ物はできるだけ避けましょう。たんぱく質や食物繊維が含まれるものを積極的に食べることを意識して食事をしてみてください。
普段、洋食を食べることが多い方は和食中心の食事に変えるだけでも効果が期待できます。調理法も茹でる・蒸すなどがカロリーを抑えやすいので、積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。
短期間で痩せるためのダイエット方法:運動編
短期間で体重を5キロ落としたいなら、運動は欠かせません。運動すると脂肪が燃焼するだけでなく、筋肉量を増加させることができ、基礎代謝量のアップにもつながるからです。
ハードな運動を始めると、疲れてしまって長続きしない可能性があるので、まずは気軽にできる運動からスタートしましょう。
ストレッチ
ストレッチをすることで、基礎代謝が上がりやすくなるといわれています。基礎代謝がアップすると太りにくい体になるだけでなく、交感神経と副交感神経のバランスが整うことで、食欲を抑える効果も期待できるでしょう。
ストレッチでは、お腹・太もも・お尻・背中・顔など部位ごとに分けて全身行うのがおすすめです。ここでは、基礎代謝を高めることに特化した、肩甲骨ストレッチを紹介します。
1.椅子に座り、肩甲骨を寄せるようにして背もたれを手で掴む
2.肩が上がらないよう気を付けながら、息を吸って頭を上げ、吐きながら背中を反る
3.再び息を吸ったら、今度は吐きながら骨盤を後ろに倒すイメージで背中を丸める
ストレッチを行う際は、深い呼吸を心がけましょう。しっかりと呼吸をすることで自律神経が整います。
ストレッチで筋肉や関節をほぐすと、脂肪燃焼率を高められます。ウォーキングと組み合わせることで、余分な脂肪をより燃焼しやすくできるので、ぜひウォーキングの前に取り入れてみてください。
また、ストレッチには血行不良や冷え・むくみを改善に導く効果も期待できます。健康的にキレイに痩せるためにも、ストレッチを習慣化しましょう。
ウォーキング
運動の中でも負荷が軽いので、「体力に自信がない」という人でも気負わずにできるのがウォーキングです。誰でも簡単にできるものの、余分な脂肪を燃焼し、全身を引き締めるのに良い運動でもあるので、ぜひ毎日の日課にしてみてください。
1日に30分を心がけましょう。正しいフォームで行うことも大切です。
まずは背筋を伸ばして、まっすぐに立つことからスタートします。理想的な姿勢は、耳・肩・腕・腰・足が一直線になること。そして、肩の高さが左右対称であることです。
正しい姿勢で立っていることを確認したら、足を踏み出します。その際に、歩幅を大きくとるようにしましょう。大股で歩くようにすれば、股関節~足をしっかりと使うことができるので、その分消費エネルギーアップにつながります。
また、膝の後ろはまっすぐに伸ばして、かかとから着地するようにしてください。
背筋を伸ばして腕を大きく振るようにすると、背中や肩甲骨周りを刺激することができるので、背中痩せにもつながります。
ウォーキングをすることで、体全体の体脂肪を減少させ、足や腹部などのサイズダウンも叶えることができるでしょう。
筋トレ
筋トレを行い、筋肉をつけることで基礎代謝をアップさせることができます。基礎代謝量が上がると、運動していないときでも消費するエネルギーが増えるため痩せやすい体になるといわれています。
また、筋トレは体を引き締めることにもつながるため、体重やBMIは減っているけどボディラインが納得いかないという場合は、筋トレをすると良いでしょう。
筋トレでおすすめしたいのが、下半身を鍛えることのできるスクワットです。
シンプルな動きであるものの、しっかりと下半身の筋肉に負荷をかけることができるスクワットは、短期間のダイエットにおすすめの運動です。
また、下半身は全身の筋肉量の約7割を占めているといわれているので、スクワットで下半身の筋肉量を増加させることができれば、基礎代謝量のアップにつながるでしょう。
<スクワットのやり方>
1.足を肩幅程度に開いて立ち、足先はやや外側に向ける
2.背筋を伸ばしたままで、息を吸いながらゆっくりと腰を下ろす
3.太ももが床と平行になるくらいまで腰を下ろしたら、そのままの姿勢を少しキープする
4.ゆっくりと腰を上げて元の姿勢に戻す
5.1~4を15回×3セットを目安に行う
きつい場合は、最初は10回×1セットくらいからスタートして、徐々に回数を増やしていきましょう。
短期間で痩せるためのダイエット方法:食事編
食事に気をつけることも、短期間で痩せるためには大切なことです。「食べなければ痩せる」という声もありますが、食べないだけのダイエットは体の健康を損なうおそれがあります。
短期間で健康的に痩せたいなら、食べないダイエットはおすすめできません。ダイエットをサポートしてくれるような食べ物を積極的にとるようにして健康的に痩せることを目指しましょう。
食物繊維を多めにとる
ダイエット中に多めにとりたいのが食物繊維です。ご飯やパンなどの糖質を多く含むものを食べると、血糖値が上昇して脂肪がつきやすくなりますが、先に食物繊維をとっておくことで糖質の吸収を緩やかにすることができます。
また、コレステロールの吸収が抑えられるというのも、食物繊維を積極的にとりたい理由のひとつです。
食物繊維は、玄米や納豆、サツマイモ、ごぼう、キャベツ、白菜、バナナ、かんきつ類、キノコ類、わかめなどの海藻に多く含まれます。毎日の食事に、これらの食品を加えるようにすることで、ダイエットに必要な食物繊維をとることができるでしょう。
たんぱく質を多めにとる
たんぱく質は筋肉をつくり、代謝の良い痩せやすい体づくりに欠かせない栄養素なので、積極的にとるようにしてください。
また、たんぱく質は糖質代わりのエネルギー源ともなります。ダイエットを成功させるためには、糖質の摂取量を抑えることが欠かせませんが、たんぱく質をとっておくことでエネルギー不足になるのを防ぐことができるのです。
たんぱく質は、生ハム、ローストビーフ、ささみなどの肉類のほか、卵や納豆、牛乳、チーズなどにも含まれます。
糖質を制限する
短期間ダイエットでは、糖質の摂取を減らすのもおすすめです。糖質が多く含まれている食材は極力控えて、前述した食物繊維やたんぱく質を摂るように意識しましょう。
糖質を制限すると体のグリコーゲンが多く使われ、中性脂肪の分解を促進させてくれます。グリコーゲンが多く使われると、体から余分な水分が抜けやすくなってむくみ解消につながるのでダイエット効果の向上が期待できます。
また、糖質を制限すると血糖値の上昇が抑えられて脂肪がつきにくい状態になるため、短期間ダイエットを叶えやすくしてくれるでしょう。
間食を減らす
ダイエットをするとなると、間食は絶対しない方が良いと思われがちです。もちろん、食事以外のタイミングで食べる時間を減らすことはダイエットにとって大切です。しかし、決して間食をしない方が良いわけではありません。
適度に間食をすることは、ストレスを溜めずに食欲を上手に抑えることにつながります。しかし、自由に間食して良いわけではなく、間食のタイミングや食べるものに気を付けることが大切です。
間食をする際は、脂肪が一番燃焼する時間帯である14~16時を狙いましょう。糖分や人工甘味料が多く含まれている甘いお菓子やジュースはおすすめできません。腹もちが良いものや栄養素の高い自然食品など、ダイエットに適したものを選びましょう。
よく噛んで食べる
よく噛んで食べることは、ダイエットに効果的です。
しっかりと咀嚼をすることで、満腹中枢や交感神経が刺激され、十分な満腹感を得られるようになり、食べ過ぎの防止につながります。
よく噛むことで、消化酵素であるアミラーゼが分泌されます。咀嚼による唾液の分泌で消化が促され、太りにくくなるのです。
また、食事に時間をかけることで、血糖値の上昇や下降が穏やかになります。急いで食事をした場合、血糖値は急激に上がったあと、同じように急激に下がります。そうして血糖値が急激に下がったことで空腹感が生まれてしまうのです。
ゆっくりと噛んで食事をすることで満腹感を得られて空腹も抑えられるため、間食の予防にもつながります。
まとめ
短期間で5キロ痩せるというのは簡単なことではありません。しかし、こちらで解説したように、今の自分の体の状態について知り、運動や食事に気を付けることでダイエットを成功させることは可能です。諦めずに、今からダイエットをはじめましょう。