どれくらいのペースで痩せるのが理想的 ?

自分にあったペースで減量していくことができれば、身体に強い負荷をかけることなくダイエットを続けることができ、適正体重に達したあとも体重が元に戻りにくくなるでしょう。
ダイエットが成功するかどうかは、どのくらいのペースで減量したらいいかを知っているかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。なので、自分にとっての理想のペースを知っておくようにしましょう。
1ヶ月に体重の5%以内の減量が理想的
体重を元に戻さないためには、1ヶ月に現在の体重の5%以内を落とすのが理想的とされています。
例えば、50㎏の人で2.5㎏、60kgの人であれば3Kgまで1ヶ月で落としても問題ないということです。このペースで体重を落としていくことができれば、半年以内に10kg落とすことができるので、悪くないペースと言えるでしょう。
1ヶ月でそれ以上を減らそうと無理してしまうと、極端な食事制限や高強度の運動をしなければなりません。そのため、継続していくのが難しくなり、体重が元に戻りやすくなってしまいます。
例えば、1ヶ月で10kg落とすことを目標にすると、7万kcalを消費しないといけません。1日あたりにすると2,330kcalです。
女性の1日の食事での平均摂取カロリーは1,800kcalなので、1ヶ月絶食しても体脂肪を10kg落とすということはできません。
なので、1ヶ月で“体脂肪”を10㎏落とすというのは不可能です。体脂肪を落としたいと思ったら、コツコツと1ヶ月に2~3㎏のペースで無理なく減量していくのが現実的です。
短期間で痩せるのは不可能?
ダイエット法の中には、「1ヶ月で10㎏痩せられる」と謳っているものもあります。そうしたものを見ると、「短期間で一気に痩せるのは不可能なのか?」と思うかもしれません。
結論から言うと「不可能」です。もちろん一時的に10㎏落とすことができるかもしれませんが、すぐに戻ってしまいます。
なぜなら、1ヶ月で10㎏体重を落とした際に減っているのは体脂肪ではなく水分だからです。人の身体の体重のうち、水分は60~70%を占めているので、その水分を減らすことができれば体重は落ちます。ただ、減ったのは水分なので、体重はすぐに戻ります。
短期間で急激に痩せるのは、身体にとっても良くありません。肌の調子が悪くなったり、冷えを感じたりしやすくなりますし、体重が戻りやすくなるというリスクもあります。
なので、自分に合った理想的なペースで体重を落としていくのが、確実に痩せられる方法ですし、体重も戻りにくいのでベストと言えます。

ダイエットでしてはいけないNG習慣とは?

1ヶ月に体重の5%以内を目安に減量していくことで、元の体重に戻ることなくダイエットを成功させやすくなります。
では、逆にダイエットが失敗しやすい習慣にはどんなものがあるでしょうか?NG習慣をご紹介していきますので、自分が大丈夫かどうかチェックしてみてください。
食事面でのNG習慣
・極端に食事を減らす
食事を1食抜く、食事から炭水化物を抜く、という極端な方法を取ると、急激に体重を落とすことができます。ただ、極端な方法は長続きしないので、体重が戻ってしまい元の体重より増えてしまう可能性があります。
・早食いやドカ食いをする
満腹中枢が働きだして食欲が抑えられるようになるまで、食事を始めてから15~20分かかります。なので、早食いが習慣化していると「お腹がいっぱい」と感じる前に食事が終わるので、体重は増えやすくなります。
1日1食にして2~3食分のカロリーを1食で補おうとするドカ食いもNGです。空腹の時間が長く続いてストレスが溜まるため、決めた以上の量を食べてしまう可能性が高まります。
・栄養バランスが偏っている
食事のバランスが悪く、必要な栄養素を十分に補うことができていないと、筋肉量が落ちてしまいます。筋肉量が落ちると代謝が悪くなり、痩せにくい体質になってしまう可能性があります。
主食・主菜・副菜を毎食可能な限り準備するようにして、その中に糖質・タンパク質・食物繊維がバランス良く含まれるようにしましょう。
運動面のNG習慣
・有酸素運動のしすぎ
ジョギングやランニングなどの有酸素運動を20分以上すると、脂肪も燃焼していきますが、同時に筋肉も分解されてしまいます。
なので、有酸素運動をしすぎてしまうと筋肉量が落ちてしまい、結果として基礎代謝も落ちるので痩せにくい身体になってしまいます。
筋肉量を維持するためには、1日おきに有酸素運動をするようにしたり、筋トレを併用したりするようにしないといけません。
・空腹時に有酸素運動をする
有酸素運動のエネルギー源となるのは、主に糖質と脂質です。空腹時に運動をするということは、身体の中の糖質が少なくなっている状態で運動をするということなので、長時間運動をしていると身体がガス欠状態になります。
そうなると、低血糖や脱水などの症状が起こりやすく危険な状態になることもあります。運動前には、水分や消化に良いものをきちんと摂っておくようにしましょう。
・運動だけして食事をとらない
有酸素運動をした後は筋肉が損傷し、必要な栄養素も不足した状態になっています。食事で必要な栄養素を補給しないと、筋肉が痙攣しやすくなるほか、疲れが抜けない状態が長く続いてしまうことになりかねません。
運動をした後には、タンパク質や炭水化物、アミノ酸、ミネラルを意識的に摂ることが大切です。

コツコツ痩せるためにはどうすべき?

無理せずに自分にあった減量ペースでコツコツと痩せていくことができれば、ダイエットを成功させやすくなります。
コツコツ痩せるためにまずやるべきことは、計画を立てること、そして適切な食事と運動を心がけることです。
計画を立てる
ただ痩せたいと漠然とダイエットを始めるよりも、目標体重を設定してダイエットを始めたほうが目標を達成しやすくなります。
目標体重は、自分の適正体重に設定すると良いでしょう。自分の適正体重は身長(m)×身長(m)×22(BMI)で求めることができます。
20~30代の女性の平均身長である158cmを例に適正体重を求めると、1.58×1.58×22で55㎏になります。
自分の適正体重を計算してみてオーバーしていたら、その分を減らすための計画を立てます。10kg落としたいと思ったら、1ヶ月に2kg弱のペース落としていって、半年で10㎏痩せるという計画を立てると良いでしょう。
1ヶ月に2kgのペースで減量することを計画した場合、1日に500kcalのエネルギーを制限する必要があります。
運動でどのくらいのカロリーを消費できるか、食事で摂取カロリーをどのくらい制限することができるかを具体的に決めてください。
また、毎日体重を測定するとともに、食事でどのくらいのカロリーを摂取したか、運動でどのくらいのカロリーを消費したかを記録していくようにしましょう。
そうすると、大まかではあるものの、どのくらいのペースで体重を落とせるか見えてきます。
適切な食事と運動を心がける
食事制限だけで運動はしない、もしくは運動はするけど食事制限はしない、という方法だとなかなか痩せることはできません。
栄養バランスの取れた適切な食事と、適度な運動を取り入れて初めて健康的に体重を落としていくことができます。
女性が1日に摂るカロリーの目安は1,800kcalとなっているので、現段階で摂取カロリーがオーバーしていないかどうかチェックしてみてください。
オーバーしているのであれば、どこに原因があるのか、1,800kcal以内に抑えるにはどうすればいいか考えて、それを実行していきましょう。
炭水化物は脂肪になりやすいので、野菜中心のメニューにするなどして少しずつ摂取カロリーを減らすように食事を工夫してみましょう。
適切な食事をとることができたら、次は適度な運動をするようにします。食事から摂取するカロリーは1日1,800kcalですが、そのうち基礎代謝で1,200kcalが消費されますので、600kcalを運動などで消費できれば体重は増えないということになります。
摂取カロリーより消費カロリーを多くして基礎代謝を上げることができれば、体重は必ず減ってきますので、食事と運動を上手く組み合わせてダイエットをしていきましょう。

まとめ
ダイエットのペースは、1ヶ月に体重の5%以内の減量が理想的です。まずは自分の適正体重を知って、1ヶ月にどのくらいのペースで体重を減らしたいか計画を立てましょう。